「民事信託(家族信託)」と金融機関
「民事信託(家族信託)」を活用して、自分が望むとおりの
財産管理・財産承継を行おうとする場合に、理解・協力を
お願いしないといけない所があります。
それは、「銀行」をはじめとする金融機関です。
〇委託者から「金銭」の信託を受ける場合には、現金を「信託口口座」
を開設し、受託者の財産と分別管理することになります。
なお、信託契約書の「信託財産」という条項の箇所に、信託される財産を
列挙しますが、その中に「〇〇銀行△△支店 普通口座 12345」等と
記載されている契約書を見ることがあります。
しかし、信託契約書には委託者の銀行口座は記載しません。
銀行への預金は、銀行の承諾なしに譲渡することはできないからです。
そこで、委託者の銀行口座にある「現金〇〇円」と記載します。
その後、銀行へ「信託口口座」をつくり、管理していきます。
ただ、「信託口口座」を銀行の窓口で簡単に開設することは
特に地方では難しいです。
「民事信託(家族信託)」及び「信託口口座」に対する銀行の
理解は少ないので、事前に銀行の担当者へ丁寧に説明することが
必要になります。
それでも開設に応じてくれるかは、分かりません。
〇自宅等の「不動産」を信託する場合、金融機関からのローン借入が
あり、信託予定に不動産に「抵当権」「根抵当権」が設定されている
ことがあります。
「信託」によって不動産の登記簿上、「形式上」受託者へ「名義」が
移転していますが、あくまで「信託財産の不動産」を管理する為であるのは、
言うまでもありません。
銀行は「信託」されることで、ローンが返済されない場合に「競売」等の手続きが
できないのでは?という不安を持っていることが多いです。
当然ながら信託されても、融資されたことに何の影響も及ぼしませんし、
万一、債務者から返済されない場合には、不動産に設定してある担保権を実行する
ことは問題なくできる旨を、銀行へ説明することが大事になります。
ただ、三井住友信託銀行等が「民事信託(家族信託)」の理解をし、
業務を行っていることから、この数年で大半の銀行でも
「民事信託(家族信託)」への理解及び「信託口口座」の開設が
できるようになるものと思われます。
司法書士・行政書士西本清隆事務所
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