家族信託を成功させるポイント

 

家族信託は、資産管理や相続対策に有効な手段ですが、

成功させるためにはいくつかのポイントがあります。

家族信託を効果的に利用するための具体的な方法や

注意点について詳しく解説します。

 

  1. 明確な目的設定

家族信託を成功させるための第一歩は、

信託を設定する目的を明確にすることです。

 

例えば、高齢の親の資産管理や、

相続時のトラブル回避、障がい者の生活支援など、

具体的な目的をはっきりさせることで、

適切な信託の設計が可能になります。

 

 

事例: 高齢の父親が将来の認知症リスクを考え、

息子に資産管理を任せる目的で家族信託を設定する場合、

父親の生活費や医療費の管理を主な目的とします。

目的が明確であれば、信託の内容も具体的に設計できます。

 

 

  1. 適切な信託受託者の選定

信託受託者は、信託財産を管理・運用する

重要な役割を担います。

そのため、信頼できる人物を

選ぶことが不可欠です

 

一般的には、家族の中で

最も信頼のおける人が選ばれますが、

場合によっては専門家を信託監督人として

関与させることも有効です。

 

 

事例: 受託者として最も信頼できる長男を選びました。

ただ、長男が信託事務をできるか不安があるため、

司法書士を信託監督人として関与させることを検討しました。

 

最終的には、長男が受託者を務め、

司法書士が信託監督人としてサポートする形にし、

安心して資産管理ができる体制を整えました。

 

 

  1. 詳細な信託契約書の作成

信託契約書は、信託の内容や条件を明確に

記載した重要な書類です。

 

契約書には、信託の目的、信託財産、

受託者の権限、受益者の権利などを

具体的に記載します。

将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。

 

 

事例: 信託契約書に「毎月一定額を生活費として支給する」

「不動産の売却は、自宅に両親が住まなくなった場合には、

信託受託者の判断で行う」などの具体的な条件を明記しました。

 

信託受託者が適切に管理・運用できるようになり、

受益者も安心して生活することができました。

 

 

  1. 定期的な見直しと変更

家族信託は、一度設定すれば終わりではありません。

家族の状況や法改正に応じて、定期的に見直しを行い、

必要に応じて変更することが重要です。

 

信託が常に最適な形で機能するように維持できます。

 

 

事例: 信託契約を設定した後も定期的に専門家と相談し、

家族の状況や財産状況に応じて契約内容を見直しました。

例えば、新たな財産が増えた場合や、受益者の生活環境が

変わった場合など、柔軟に対応できるようにしました。

 

 

  1. 明性の確保

信託の運用においては、透明性を確保することが重要です

。信託受託者が信託財産をどのように管理・運用しているのか、

定期的に報告することで、受益者やその他家族、

信託監督人などに安心感を与えます。

 

事例: 受託者である長男が3か月ごとに、

信託財産の運用状況や支出内容を報告するようにしました。

家族全員が安心し、受託者への信頼も高まりました。

 

 

 

  1. 専門家の活用

家族信託は、法的な知識や専門的なスキルが必要です。

信託契約の設計や運用にあたっては、家族信託に

精通した司法書士や弁護士、税理士などの専門家を

活用することをお勧めします。

 

そのような専門家のアドバイスを受けることで、

より想いに沿った信託契約を作成することができます。

 

 

事例: 家族信託を設定する際に、家族信託に精通

している司法書士のサポートを受けました。

 

専門家のサポートを受けることで、信託契約の内容を

詳細かつ正確に作成することができ、将来的なトラブルを

未然に防ぐことができました。

 

 

  1. 受益者の理解と同意

信託契約を設定する際には、受益者となる

家族の理解と同意を得ることが重要です。

信託の目的や内容を丁寧に説明し、

全員が納得した上で信託を設定することで、

信託の円滑な運用が可能となります。

 

事例: 信託契約を設定する前に家族全員で

話し合いを行い、信託の目的や内容を説明しました。

家族全員が信託の必要性と内容を理解し、

同意した上で信託を設定することで、

信託の運用がスムーズに進みました。

 

 

 

まとめ

家族信託を成功させるためには、

明確な目的設定、適切な受託者の選定、

詳細な信託契約書の作成、定期的な見直しと変更、

透明性の確保、専門家の活用、受益者の理解と

同意が重要です。

 

家族信託は、各家庭の状況やニーズに応じて

柔軟に対応できる制度です。

 

専門家のサポートを受けながら、

自分たち家族に最適な信託プランを作成し、

将来に備えることをお勧めします。

 

 

くまもと家族信託サポートセンター

 

 

※「家族信託」は一般社団法人家族信託普及協会の登録商標です。

 

「認知症に備えて、財産管理の対策をしたい」

「孫の代までの資産承継の仕組みをつくりたい」

という方は、電話又はメールで連絡下さい。

詳しい資料を無料進呈します。

 

 

司法書士・行政書士西本清隆事務所

住所 〒862-0971
熊本県熊本市中央区大江6丁目4-10
TEL 096-288-0003
FAX 096-327-9215
営業時間 8:00~20:00
アクセス
・県道58号線 白山交差点を北に350m
・熊本市電 味噌天神前駅から徒歩4分