株式会社と合同会社の比較(合同会社編)

起業して法人化する際に最も多い「株式会社」と「合同会社」ですが、

昔から存在する株式会社と違い、平成18年に創設された会社です。

 

合同会社の特徴は「経営者と出資者が同一」であることです。

 

経営者は必ず出資者であることが必要ですが、

出資者が複数人のケースでは、「経営にタッチしない出資者」と

「経営を行う出資者」に分けることができます。

 

その場合には「経営にタッチしない出資者」は、

株式会社の株主と同じ立場になります。

 

①合同会社のメリット

⑴設立や運営に関するコストが安い

株式会社を設立する場合には、最低20万円は必要ですが、

合同会社を設立する場合は6万円で済みます。

 

これは、公証人による定款認証(定款の法律チェック)が

不要なためです(電子定款の場合)。

 

イニシャルコストが安いのは、事業を始めるにあたって、

あまりコストをかけられない起業家には適しています。

 

また、株式会社と違い、役員(社員)の任期が決まっていませんので、

定期的な役員変更の手続きも不要です。

 

⑵対等な議決権

株式会社では出資額(株式数)に応じて、議決権が与えられるので、

出資額が大きいほど、会社への意思決定への影響力が大きくなります。

 

一方、合同会社では原則「出資金額に関係なく、一人ひとりが対等」です。

金銭を多く出した者・アイデアを出したもの・営業力に長けた者など、

みんな対等ですので、各自の強みを活かした会社運営に向いてます。

 

 

②合同会社のデメリット

⑴知名度が低い

合同会社の制度から10年ほどですので、まだまだ認知度は高くないです。

 

株式会社や個人事業が複数社が集まって共同で事業をしている会社と

思い込んでいる人もいます。

 

また、株式会社の役員は「取締役」「代表取締役」という肩書です。

一方、合同会社では役員は「業務執行社員」「代表社員」という肩書

ですので、社員=従業員と勘違いされることも少なくありません。

 

 

会社運営が停滞するリスク

合同会社は「出資者が各々議決権を平等に持つ」のが原則です

(定款で別段の定めを置くことは可能)ので、役員たる社員同士の

人間関係が悪くなると途端に会社運営が止まってしまうリスクがあります。

 

 

司法書士・行政書士西本清隆事務所

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