株式会社と合同会社の比較(株式会社編)

〇「新たに事業を起こすとき」「個人事業から法人成りするとき」など、

法人を設立しようとする際に、どの法人にしようか迷われる方が多いです。

 

今回は特に設立される方が多い「株式会社」と「合同会社」の

主な違いなどをまとめてみました。

 

①株式会社は最もメジャーで、知らない人はいない法人です。

約250万社の株式会社が存在しています。

 

株式会社の特徴としては「経営者と出資者が別」になっていることです。

 

出資者は金銭を会社に出資し、会社はその出資を元手に事業を行い、

事業で得た利益の一部を出資者へ分配します。

 

上場している株式会社の株を証券会社から買いますが、

株主たる投資家は、会社の経営にはタッチしないで、

配当金を受領するパターンが典型的です。

 

もちろん、創業当初は「事業を行う経営者=金銭の出資者」の

ケースも多い(経営と出資が同じ)です。

 

 

株式会社のメリット

⑴知名度が高い

日本の法人の90%以上は株式会社及び有限会社ですので、

知名度高い=安心感があり、取引上有利なケースがあります。

 

⑵資金調達が容易

会社の事業拡大に伴い、必要となる資金を調達する必要がありますが、

株式会社はいろいろな方法で資金調達が可能です。

 

・新たに株式を発行し、株主になりたい人に金銭を出資してもらい、

資本金を増加させる方法です(増資)。

・社債(会社が一定期間後に償還する約束をする)を発行する方法。

 

 

③株式会社のデメリット

⑴設立時の費用

合同会社を設立するのと比べて、イニシャルコストがかかります。

 

合同会社は6万円の登録免許税(印紙代)ですが、

株式会社は15万円の登録免許税及び公証人の定款認証5万円の

合計20万円必要になります。

 

⑵遵守すべき事項が多い

・株式総会や取締役会の開催にあたっての招集手続き

・取締役など役員の任期が決まっているので、一定期間ごとに

役員選任(再任含む)の登記手続きが必要になる

・利益配当額を決定するにあたっての規制

などの、会社法やその他の法令による運営上の制約が多いです。

 

これは、株式会社は株主・債権者など利害関係人が多くなることが

想定されているので、法令遵守した組織運営が求められています。

 

⑶利益配当は株式数に応じて行われる

各株主(出資者)の保有する「株式数に応じて」配当されます。

 

出資額は少ないが、営業力やアイデアで会社に貢献したメンバー

に対する株式配当は少なくなってしまいます。

別個に役員報酬などで調整することが必要かもしれません。

 

 

 

司法書士・行政書士西本清隆事務所

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