本人が亡くなった後は何をするの?

〇成年後見によるサポートを活用している本人が

亡くなれば、成年後見も終了します。

 

本人の財産を管理していた成年後見人の任務も

終了しますので、預かっていた通帳等を本人の

相続人に引き渡すことになります。

 

本人の死亡により、成年後見人としての職務は

終了しますので、葬儀・預貯金の解約・変更手続き

不動産の名義変更などは、相続人・親族で行うことに

なります。

 

 

〇家庭裁判所に本人が死亡したことを伝えると、

報告書の記載方法や今からすべきことを教えてもらえます。

成年後見人として行うことは、以下のことだけです。

 

 

1.成年後見が死亡により終了した旨の登記申請

 

成年後見人が利用されている旨の証明書である

成年後見の登記記録を抹消します。

 

近くの法務局では手続きはできません。

以下に持参ないし書留郵便で郵送して申請をします。

 

〒102-8226

東京都千代田区九段南1-1-15

九段第2合同庁舎

 

東京法務局民事行政部後見登録課

 

 

必要なものは、「申請書」「本人が亡くなったことが

分かる戸籍謄本」です。手数料は無料です。

申請書はコチラ

 

 

2.2ヶ月以内に「管理の計算」をして相続人へ財産を引継ぎます。

 

「管理の計算」とは簡単に言うと、「財産目録」を作成することです。

亡くなった時点での「預貯金の額」「株式の銘柄・株数」

「不動産の所在」等を整理して記載します。

 

 

相続人への引き渡しですが、

・相続人全員に集まってもらい、その場で渡す

・相続人間で選ばれた相続人代表者へ渡す

・遺言で遺言執行者が定めてあれば、遺言執行者へ渡す

というパターンが多いかと思います。

 

 

財産を引継ぐ際に、上記に該当しないケースでは、

(相続人間が疎遠で連絡がとれない場合など)

どのように財産を引き渡せば良いのか難しいところです。

 

 

「通帳」「権利証」など物自体を受け取っても、

相続人全員の関与がなければ処分できないものは、

相続人の1人に渡せばよいと考えられています。

 

 

また、上場株式であれば証券会社へ死亡した旨を

伝えれば、あとは相続人が手続きをするだけなので、

特段引継ぎは不要でしょう。

 

 

一番悩ましいのは「現金」になります。

現金は相続人間で相続割合で分けることが

可能ですので、1人の相続人のみに引き渡すと

後々に他の相続人からクレームがくる可能性があります。

 

 

その場合には、「供託」をすることになります。

成年後見人が多額の現金を管理しておくとトラブルに巻き込まれる

可能性が高いですので、成年後見の事務に使用する

数千円~1万円位を手元で管理するのが良いと思います。

 

 

3.裁判所へ終了報告書を提出します。

 

・財産目録

・通帳のコピー

・財産引継時の相続人の受領書

などを添付します。

 

 

 

司法書士・行政書士西本清隆事務所

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