一般社団法人設立の5つのメリット
〇 一般社団法人とは
最近、社団法人という団体名を聞くことが多くなっています。
法律的な面からみると「社団」とは、2人以上の集まりのことです。
「社団法人」は、人の集まりに団体となる資格を与えたもので、
「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」
に基づき設立された団体のことです。
一般社団法人のうち、「公益目的事業」を行うものは、
内閣総理大臣または都道府県知事の認定を受けることによって、
「公益社団法人」となることができます。
ただ、公益認定を受けるには、かなり厳しい要件を満たす必要が
あります。
一般社団法人の「社員」とは、一般社団法人を構成する人のことを
指しますが、個人に限らず、法人も社員となることができます。
普通は、社員というとそこで働く従業員・スタッフをイメージしますが、
一般社団法人の社員は、社員総会で議案について発言したり、
議決に参加できる人を指します。
株式会社の「株主」みたいなイメージですね。
一般社団法人の設立するには、2名以上の社員が必要です。
法人設立後は社員が1人になっても、一般社団法人として存続できます。
社員が1名になっても解散しなくても良いですが、
社員が1名もいなくなった時には、解散することになります。
〇 一般社団法人のメリット
1.事業に制限がなく、短期間で事業を開始できる
NPO法人とは違い、一般社団法人には事業目的・内容について制限がないため、
収益事業ができます。
また、登記手続きのみで設立が可能なため、認証が必要なNPO法人と比較して、
短期間で設立することができ、事業がスタートできます。
2.手続きや運営が簡単
一般社団法人では、設立するに際して許認可手続きは不要です。
法務局へ法人の設立登記だけで、法人が成立します。
設立後も監督官庁がないため、報告等は不要です。
3.設立時の費用がかからない
一般社団法人を設立する際には、株式会社の資本金とは違い、
出資金等は不要です。
また、社員は一般社団法人の債務については責任を負うことはありません。
設立時の登録免許税も株式会社よりも安いです。(株式会社は15万円。一般社団法人は6万円)
4.法人名義で銀行口座の開設、不動産取得等の契約ができる
一般社団法人は、法人格がありますので、法人名義で銀行口座を作成したり、
不動産の取得をすることができます。
5.社会的信用が得られる
一般社団法人は、法に基づき、法人の運営をすることになりますので、
サークル等の任意団体と比べても社会的信用が得られます。
その結果、事業への協力が集まりやすく、事業拡大が早くなります。
〇 一般社団法人のデメリット
1.認知度が低い
株式会社やNPO法人と比べて、一般社団法人は世間の知名度が低い面があります。
どういう団体なのか?と疑問に思う人もいるかもしれません。
2.公益認定を受けるのは、かなり難しい
社会的信用性を向上させたり、税務上の優遇措置を受けるには、
持行政による公益認定を受けて公益社団法人になる必要があります。
ただ、公益社団法人になるには、「18個の公益認定基準」という
厳しい要件を満たす必要があり、かなり難しいです。
3.利益の分配ができない
一般社団法人は非営利法人であるため、収益事業で利益が出たとしても
その利益を構成員である社員に分配することはできません。
利益の分配を行いたい場合は、株式会社や合同会社といった営利法人を
設立することをオススメします。
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